RPAの導入のメリット

RPAツールの導入のメリットとは?

RPA導入のメリットとしては、作業効率や生産性の向上、ヒューマンエラーやコストの削減、コア業務へのリソース配分、残業時間の削減などが挙げられます。一方で、情報漏えいやブラックボックス化、業務停止などのリスクもあり、RPA導入には慎重な検討が必要です。ではどのような点に注意すべきかを詳しく解説していきます。

導入のメリット

自動化による業務効率化・生産性向上

RPA導入の最大のメリットは、単純作業や定型業務の自動化による業務効率の向上です。RPAは人間よりも速いスピードで業務を代行するため、業務工数を大幅に削減し、業務効率を向上させることができます。
また、RPAは24時間365日稼働できるため、社員が不在の時でも業務を行うことができ、生産性の向上が期待できます。
例えば、従来は月曜日に行っていた集計作業を土日にロボットで行い、その後の確認作業のみを人間が行うことができます。浮いた時間を他の業務に充てることができ、生産性の向上につながり、また、プロジェクトのスケジューリングも容易になり、業務全体の効率化にもつながります

ヒューマンエラーの低減

単純作業を長時間繰り返し行う場合、どんなに丁寧に作業を行っても集中力が切れ、ミスが発生しやすいかと思います。RPAは正確に業務を遂行するので、ヒューマンエラーによるミスを防ぎ、業務の質を向上させることができます。また、ミスの確認や修正に時間を取られないため、生産性も大幅に向上します

人材コストの削減

単純作業をRPAに任せることで、その作業にかかる人件費、採用費、教育費などのコストを大幅に削減することができます。数人分の業務をRPAが担うだけでなく、業務量が増えても新たな人材を採用することなく、現状と同じ人員数で事業を運営することができます。
また、日々の単純作業はモチベーションややりがい不足による離職の原因にもなりかねませんが、ロボットに単純作業を代行させることで、従業員は自身のスキルを活かせる業務に従事することができ、従業員の満足度が向上すれば、離職防止や採用・教育コストの削減にもつながります
RPAによるシナリオ作成は1回で済むため、正確な業務遂行が保証され、残業代や福利厚生費、コミュニケーションコストが不要となります。RPAを効果的に活用すれば、導入・運用コストを考慮しても費用対効果は非常に高いと思われます。

コア業務にリソースを配分できる

RPA導入のメリットの1つは、コア業務にリソースを集中できることです。RPAと人間が業務を分担できる環境を整えることで、より質の高い業務が実現でき、全体の生産性も向上します。さらにより質の高い仕事が可能になり、全体の生産性向上につながります。こうした改善は、新たなビジネスチャンスを生み出すきっかけとなることでしょう

残業時間の削減

RPAにたよらない労働時間短縮策は、「ノー残業デー」などになりますが、この施策が必ずしも労働量を減らすとは限りません。例えば、「金曜日の残業はなくなったのに、他の日の残業時間や休日出勤が増えた」という事態が起こりえます。このような強引な対策は従業員にストレスを与えるだけで、本質的な問題解決にはなりません。しかし、RPAを導入することで、業務プロセスを自動化し、社員が手作業で行う定型業務を減らすことで、労働時間を大幅に削減することができます。

RPAツール導入の際に気をつけるべき選定ポイント

沢山の企業の方がRPAの基本を学び、導入を考え始めている方もいらっしゃるかと思います。導入に失敗しないためには、以下の点に留意し、自社に最適な製品を選定する必要があります。

選定ポイント

  • 規模や目的に見合った機能と価格か?

    導入規模に比例してコストも上がるので、現状の課題や自動化したい業務を明確にし、導入範囲を決めましょう。
    また自社の業務や目的に沿った機能を持つ製品を選びましょう。

  • カスタマイズ可能か

    RPAにはカスタマイズ性の高い「汎用型」と、特定の業務に特化した「特化型」があります。カスタマイズには専門知識が必要となるため、カスタマイズなしで利用できるタイプを選択するか、専門家に開発を依頼するかを検討しましょう。

  • 保守・運用は容易か?

    定期的なメンテナンスが必要なため、シナリオの追加や問題発生時の調整が容易なツールを選択することをおすすめします。無料セミナーやシナリオ作成サポートなどのサポートサービスを提供しているベンダーが望ましいです。

  • 実行環境は適切か?

    RPAにはサーバー型、デスクトップ型、クラウド型があります。種類によって自動化できる内容が異なるため、運用シミュレーションを行うと良いでしょう